【デリバティブとは】
Studing Money⑥
目次
【デリバティブとは】
デリバティブとは、『金融派生商品』の事です。
株式や債券から『派生』してできた商品のことで、将来の一時点で株式等をあらかじめ定めた価格で売買する約束をすれば『先物』、株式を一定の価格で買う権利(売る権利)を売買すれば『オプション』となります。
【株価指数先物】
ある商品を売買するにあたり、あらかじめ定めた価格を将来の一定の日に決済する事を約束した取引が『先物取引』です。
- 先物取引を『大別』すると『金融先物取引』と『商品先物取引』があります。
- 『証券・金融商品』を取引する先物取引には『株式先物取引』『債券先物取引』『金利先物取引』『通貨先物取引』があります。
- 『株価指数』を取引の対象とする『株価指数先物』には、『日経平均先物』『TOPIX先物』『東証業種別株価指数先物』等があります。
- 【商品先物取引】の主な商品は『金』『白金』『銀』『パラジウム』『ゴムRSS3』『ゴムTSR20』『原油』『ガソリン』『灯油』『大豆』『コーン』『小豆』『コメ』となります。
【株価指数先物の理論価格】
1個100円リンゴを3ヶ月後に売買する条件で約束した場合、3ヶ月後の価格はいくらか(3ヶ月間の年利は4%計算とする)
- 100円 × (1 + 4% × 3ヶ月 ÷ 12ヶ月)= 101円
※ 3ヶ月後の支払い金額は101円となる。
- 先物の価格 = 現物の価格 + 支払い期日までの金利
日経平均が15,000円の時、3ヶ月(91日)後に期日がある先物の理論価格はいくらか(3ヶ月間の年利1%、配当利回りの年利0.9%計算とする)
- 15,000円 × {1 + (0.01 - 0.009) × 91日 ÷ 365日} = 15,003.74円
- 株価指数 × {1 + (金利 - 配当利回り) × 残存日数 ÷ 365日} = 先物の理論価格
※ 配当金を引いて計算する。
【オプション】
ある商品を、将来一定の価格で売買できる『権利』の事
- 買う権利を コールオプション
- 売る権利を プットオプション
※権利自体の売買を『オプション取引』と言います。
『1本100円のバナナを買える権利』を取得したら、『行使価格100円のコールオプション』を購入したといえます。
※ バナナの値段が110円なれば、100円で買う権利を行使して10円の利益を上げることができます。(値段が上がっても100円で買うことができる)
※ 反対にバナナの値段が90円に下がれば、100円で買う『権利を放棄』して取引終了。(100円を失う)
【オプションの理論価格】
バナナ1本100円で買うことのできるコールオプションの考え方。
1ヶ月先のバナナの値段が10円ずつ上下した場合に、持ち続けたときの『期待収益率』はいくらか
『半々の確率の場合』
- 100円⇒ 半々の確率:110円 (収益+10)
- 100円⇒ 半々の確率: 90円 (損失-10)
※ 100円バナナの期待収益率 = 10 × 0.5 + (-10) × 0.5 = 0円
『行使価格100円のバナナコールオプションの場合』
- 100円⇒ 半々の確率:110円 (収益+10)
- 100円⇒ 半々の確率: 90円 (損失 0)
※ バナナオプションの期待収益率 = 10 × 0.5 + 0 × 0.5 = 5円(5円の価値がある)
3ヶ月経過したバナナの値段が毎月10円ずつ定上下した場合に、持ち続けたときの『期待収益率』はいくらか
『行使価格100円のバナナこーるオプションの場合』
- 100円⇒(110円・90円) ⇒ 2ヶ月目:(120円・100円・80円) ⇒ 3ヶ月目:(130円・110円・90円・70円)
※バナナオプションの期待収益率 = (30 × 0.5 × 0.5 × 0.5) + (10 × 0.5 × 0.5 × 0.5) × 3通り(3ヶ月) = 7.5円(7.5円の価値がある)
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