【債券とは②】
Studing Money③-2
目次
【デュレーション】
『デュレーション』とは金利水準が動いたときに、債券の価格の動きを見る物差し。
- 額面100円、満期までの残存年数5年の割引債について、金利水準5%(期間5年)時の割引債の価格
100円(額面) ÷ {(1+0.05)×(1+0.05)×(1+0.05)×(1+0.05)×(1+0.05)} = 78.353円
⇒ このとき金利水準が4%に下がると割引債の価格は、
100円(額面) ÷ {(1+0.04)×(1+0.04)×(1+0.04)×(1+0.04)×(1+0.04)} = 82.193円
⇒ 『債券価格の変化率』 = (82.193-78.353) ÷ 78.353 ≒ 5%(約5%上がった)
⇒ 『金利の変化率』 = (0.04-0.05) ÷ (1+0.05) ≒ -1%(約1%下がった)
※結果、『金利が1%』動くと『債券価格は概ね5%』動く事がわかります。
デュレーション = -{価格の変化率(5) ÷ 金利の変化率(-1)} = 5(年)
- 『デュレーション』の値が大きくなれば、金利の動きに対する価格の動きも大きくなります。
- 『デュレーション』は、利息や元本が戻ってくるまでの中心的期間となります。
- 『利付債』であればクーポンがある分、『デュレーション』は残存期間よりも短くなります。
- 『利付債』は、金利の動きに対する価格の『変化率』も小さくなります。
【個人向け国債】
【個人向け国債(10年変動利付債)の概要】
- 最低購入可能金額 : 1万円以上(1万円単位)
- 期間 : 10年
- 額面 : 100円にて購入、100円にて償還
- 金利 : 変動金利
- 中途換金 : 可(原則発行から1年経過後)
- 税金 : 20.315%の源泉分離課税
【適用利率】
※利率は、半年ごとに実勢金利に応じて変動します。
⇒ 各利払い期における適用利率(年率) = 基準金利 - 0.8%(但し下限は0.05%)
(『基準金利』とは、10年固定利付国債の金利の事)
【中途換金】
※発行から1年経過(第2期利子支払日)以後であれば、原則として取引のある金融機関にて中途換金をする事ができる。
⇒ 換金金額 = 額面金額 + 経過利子相当額 - 直前2回分の各利子(税引前)相当額 × 0.8
【個人向け国債(5年固定利付債)の概要】
- 最低購入可能金額 : 1万円以上(1万円単位)
- 期間 : 5年
- 額面 : 100円にて購入、100円にて償還
- 金利 : 固定金利
- 中途換金 : 可(原則発行から1年経過後)
- 税金 : 20.315%の源泉分離課税
【適用利率】
※利率は、発行日前の実勢金利(基準金利)にり確定します。(年2回半年ごとの支払い)
⇒ 適用利率(年率) = 基準金利 - 0.05%(但し下限は0.05%)
(『基準金利』とは、5年固定利付国債の金利の事)
【中途換金】
※発行から2年経過(第4期利子支払日)以後であれば、原則として取引のある金融機関にて中途換金をする事ができる。
⇒ 換金金額 = 額面金額 + 経過利子相当額 - 4回分の各利子(税引前)相当額 × 0.8
【ポイント】
口座名義人が死亡した場合や災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けられた場合については、それぞれの条件前であっても中途換金することが出来る場合もあります。