【財務諸表とは】
Studing Money⑩
目次
【財務諸表とは】
経営分析や株式分析を行う際、1年間の企業の成績表(財務諸表)を見ます。
よく、貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)を聞くと思いますが、
これらの諸表には、関連性がありますので下記の表を基に確認していきましょう。
A社の例を参考に見ていきましょう(数字は分かりやすくしていますので気にしないで下さい)
《A社の取引内容》
- 現金1,000万円を出資してA社を設立。(⑦資本金)
- 銀行から現金50万円を借り入れた。(⑥借入金)
- 現金150万円を支払って商品を購入。(③仕入原価)
- 商品を200万円売上て現金で受け取った。(②売上)
- 家賃10万円を現金で支払った。(④家賃)
- 給料5万円を現金で支払った。(⑤給与)
※『A社の取引内容』を仕分けすると以下の内容になります。
1. | (借)現金 1,000万円 | (貸)資本金 1,000万円 |
2. | (借)現金 50万円 | (貸)借入金 50万円 |
3. | (借)仕入 150万円 | (貸)現金 150万円 |
4. | (借)現金 200万円 | (貸)売上 200万円 |
5. | (借)家賃 10万円 | (貸)現金 10万円 |
6. | (借)給料 5万円 | (貸)現金 5万円 |
※現金の部分を取り出した合計は、(借)の合計1,250万円 ・ (貸)の合計165万円となります。
※(借)の合計1,250万円 - (貸)の合計165万円 = 1,085万円(現金)
※上記の取引内容から『現金が1,085万円』あることがわかりました。
《上記取引内容の内訳》
①現金 : 1,085万円
②売上 : 200万円
③仕入(原価): 150万円
④家賃 : 10万円
⑤給料 : 5万円
⑥借入金 : 50万円
⑦資本金 : 1,000万円
【残高試算表】
※上記取引内容の内訳を基に残高試算表を作成します。
借方 | 貸方 | ||
⑥借入金 | 50万円 | ③仕入れ(原価) | 150万円 |
⑦資本金 | 1,000万円 | ④家賃 | 10万円 |
②売上 | 200万円 | ⑤給料 | 5万円 |
①現金 | 1,085万円 | ||
合計 | 1,250万円 | 合計 | 1,250万円 |
【損益計算書(P/L)】
※上記売上と経費を分けます。
③原価 | 150万円 | ②売上 | 200万円 |
④賃料 | 10万円 | ||
⑤給料 | 5万円 | ||
⑧利益 | 35万円 | ||
合計 | 200万円 | 合計 | 200万円 |
売上と経費を精査すると、⑧利益35万円が上がっていることがわかります。
⑧利益 : 35万円
【貸借対照表(B/S)】
※現金(総利益)1,085万円を精査します。
①現金 | 1,085万円 | ⑥借入金 | 50万円 |
⑦資本金 | 1,000万円 | ||
⑧利益 | 35万円 | ||
合計 | 1,085万円 | 合計 | 1,085万円 |
現金の内訳を精査すると、⑧利益35万円が上がっていることがわかります。
⑧利益 : 35万円
【まとめ】
『残高試算表』『損益計算書(P/L)』『貸借対照表(B/S)』がすべて関係した諸表であることがわかります。
基をたどれば同じ会社の内容をベースとして、諸表を作成しますのでどこに原因などがあるかわかります。
そのことから、その会社を分析する際にはセットで把握する必要があります。