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【損益分岐点の応用】

Studing Money⑩-5-2

目次

損益分岐点の応用

損益分岐点比率

損益分岐点比率とは、実際の売上高に対する損益分岐点売上高の割合を言います。この比率が小さいほど『実際の売上高』よりも損益分岐点売上高は小さくなりますので『安全性(収益性)』が優れていると言えます。

  • 損益分岐点比率(%)=損益分岐点売上高÷実際の売上高×100

経営安全率

100%から損益分岐点比率を差し引いた比率で、『現在の売上高から何%減収』したら損益がゼロ(0)になるかの安全率を言います。

  • 経営安全率(%)=1-損益分岐点比率
  • 経営安全率(%)=経常利益(営業利益)÷限界利益×100

費用構造の検討

損益分岐点分析は、費用を(固定費・変動費)に分け、その企業の費用構造を把握することが出来ます。一般的には4つのタイプに分類できます。

Aタイプ

高固定費・低変動費型(製造業・サービス業に多く固定費の相対的低下がポイント)

Bタイプ

低固定費・高変動費型(卸売業に多く、慢性的赤字になりやすい)

Cタイプ

高固定費・高変動費型(倒産型の限界企業、企業体質の変革が急務)

Dタイプ

低固定費・低変動費型(安定した健全企業型、但し縮小均衡化を避ける必要がある)

※固定費・変動費が高いほど、損益分岐点が高くなることが読み取れます。

損益分岐点の応用

損益分岐点分析の応用として、様々な算式が考えられます。

1.一定の目標利益を上げるために必要となる売上高

  • 必要売上高=(固定費+目標利益)÷(1-変動費率)

2.一定の売上高の時に獲得できる利益(計上利益額)

  • 獲得可能利益={売上高×(1-変動比率)}-固定費

3.変動費率が変化する見込みの時、一定の目標利益を上げるのに必要となる売上高

  • 必要売上高=(固定費+目標利益)÷(1-変動費率)

4.固定費の増減が見込まれる時、一定の目標利益を上げるのに必要となる売上高

  • 必要売上高={(固定費±増減額)+目標利益}÷(1-変動費率)

あとがき

今回のテーマはStuding Money⑩-5-1 【損益分岐点分析とは】の応用編となります。

企業が売上を上げるためにコスト(固定費・変動費)をかけて売上高を増やしていくわけですが、『過剰なコスト』は企業収益を圧迫するため常に確認することが必要となります。

その反面、コストを抑えたからと言って、売上高が落ち込んでは本末転倒です。常に時々の状態を把握することが肝要となります。

その他参考

 

ヒロタウルス情報局HP